ピアスを揺らせ

去年の春先のことを思い出すとエモい。

毎日飲み歩いて酔っ払ってくだ巻いて、学生と社会人の境目もわからないまま気がついたら入社してた。だからかわからないけれど、全体研修が始まっても毎日ぼーっとしてた。

会社の同期に、真面目そうな女の子がいた。

ある日の研修の班が一緒で、頭がキレる人だなと思ってたら東大出身らしい。配属はあまり行く人がいない優秀そうな部署に決まってた。他の人みたいに焦って友達を作ったり、周囲に合わせて笑ったりしていなくて、シャンとしてる印象。

 

その子の両耳に、小ぶりなピアスがついてるのをみつけて意外だった。

その子、これまでの人生の、どんな場面でピアスの穴開けたんだろう。

 

 

わたしの両耳には右と左に一つづつピアス穴が開いている。

開けたのは19歳のとき上京してすぐの春。

中3の頃、ピアスブームが到来した。わたしの周りのそんなにイケイケでない子たちまでもが一人また一人と開けはじめ、羨ましかった。今日◯◯ちゃんが学校のトイレで開けるらしいよ、となれば休み時間に人集りが出来てヒーローになれる。ピアスの穴が開いた子は昨日までとは別人のように見えた。開けれなかったわたしは、一足先に行ってしまった友人たちの耳についている透ピがそれはそれは羨ましくて、透ピを隠すために耳たぶにつけた絆創膏さえ羨望の眼差しで見ていた。

わたしのママはピアス穴を開けてなくて、だから断固反対で開けれなかった。何度も頼んで喧嘩して、大学行ったら開けるからねって言ってはんば無理やり開けた。怖かったから大学のPCルームで近くの皮膚科の口コミをみて、評判がいいところを探して放課後そのまま開けに行った。

一ヶ月くらいすると穴が安定して、自分の好きなピアスをつけれるようになる。それからずっと、外出するときはほとんど欠かさず、わたしはピアスをつけてる。ピアスがとっても好き。思い入れが強いからか、ピアスをつけることで自分をちょっと好きになれる気がする。

最近、体調を崩して、その復活祝いに自分でピアスを買った。marc jacobsのゴールドの大きめなピアス。会社には厳しいから休日用。かなり気に入ってる。

ちなみにピアス穴を開けたことはママに事後報告して、ビックリしてたけど、羨ましがって一ヶ月後に自分も開けてた笑。ママのこういうところはかわいい。

 

 

同期のあの子。それから仲良くなったわけでもなんでもないけれど、たまに思い出す。小ぶりな銀色のピアスと紺色のスーツがよく似合っていて素敵だった。ピアス、もしかしてあの子も毎日欠かさずつけてるのかな。

 

春だし、お気に入りのピアスをつけて出掛けよう。